トランプ氏、来週アラスカでプーチン氏と会談と発表
トランプ氏、アラスカ州でプーチン氏と会談と発表
(CNN) トランプ米大統領は8日、アラスカ州で15日にロシアのプーチン大統領と会談すると明らかにした。トランプ氏はこれに先立ち、ウクライナ戦争を終結に導く和平合意の条件について明らかにし、「一部領土の交換」が盛り込まれる可能性があると述べていた。
トランプ氏は8日夜、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに「米大統領である私とロシアのプーチン大統領による待望の会談が来週金曜日、2025年8月15日にアラスカ州で実施される。詳細は追って公表する」と投稿した。
トランプ氏の発表で米ロ首脳の関係は重要局面を迎えた。プーチン氏は15年以降、米国を訪れておらず、トランプ氏との会談は18年以来となる。
事情に詳しい西側当局者によると、トランプ氏を含む米当局者は、欧州の指導者やウクライナの当局者に対し、ウクライナ政府による大幅な領土割譲と引き換えに停戦に応じるというプーチン氏の提案について伝えたという。
プーチン氏はモスクワで6日、トランプ政権の対ロシア協議の窓口を務めるウィトコフ中東担当特使に、この計画を伝えていた。ロシアが現在大部分を占領する東部ドンバス地方や、ロシアが2014年に違法併合したクリミア半島の割譲を求める内容とみられる。
この計画では現在の戦線を凍結させることになるが、他の詳細についてはまだ明らかになっていない。
こうした内容に、一部の欧州当局者の間では警戒感が広がった。欧州の当局者は今回の提案について、トランプ氏がちらつかせていた8日発動予定の制裁を回避しようとするプーチン氏の試みであり、譲歩している部分はほとんどないとの懸念を口にした。
ただ、この計画がきっかけとなり、トランプ氏はプーチン氏との首脳会談の実現に向けて動き出したとみられる。プーチン氏は10年近く米国を訪れておらず、最後の訪問は15年9月の国連総会で当時のオバマ大統領と会談した時にさかのぼる。
プーチン氏が最後に米国の大統領と会ったのは21年6月。スイスのジュネーブで、当時のバイデン大統領と会談した。