「答えが知りたい」 火葬場に積み上げられた数百の遺体、家族がいるかもと恐れる人々 メキシコ
(CNN) メキシコ北部チワワ州シウダーフアレスの火葬場で、383体の遺体が長期間放置されていたことが判明し、遺族は当局に「答え」を求めている。
事態が発覚したのは6月26日。警察官が霊きゅう車内で遺体2体を見つけたほか、建物の中庭の一室で多数の遺体が積み重なっているのを確認した。
検察によると、このたくさんの遺体は2020年以降に放置されたとみられ、火葬場が市内の六つの葬儀社から請け負った火葬を実施していなかった疑いがある。
地元住民のノルマ・グアルダド・メラスさんは、チワワ州の検察を訪れ、3年前に亡くなった母親マリア・ニエベス・メラスさんの遺骨が手元にあるものと一致しているか確かめようとしている。「納得できる答えが欲しい。何が起きているのかを知る手伝いを当局がしてくれることを願っている。骨つぼの中に正しい遺骨が入っていると確信したい」
ハビエル・ラミレスさんも、父親の遺骨が本人のものかどうか確認するため検察を訪れた。父親は2カ月前に亡くなり葬儀社で通夜が営まれていた。「当局は情報が入り次第知らせるというが、いつになるか分からない。結局、待つしかない」
検察によれば、見つかった遺体383体の内訳は男性218体、女性149体、性別不明16体。
火葬場を運営していた会社のオーナーと助手が拘束された。
検察は徹底的な捜査を約束しており、より多くの人たちからの情報提供を呼び掛けている。