ハマス、60日間の停戦案に「前向きな回答」提出 合意へ向け大きな一歩
(CNN) イスラム組織ハマスは4日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとの戦闘をめぐり、60日間の停戦案に「前向きな回答を提出した」と明らかにした。数カ月にわたって取り組みが難航した末、停戦合意へ向けた道が開かれた。
ハマスは声明で「前向きな回答」を提出したことを明らかにした上で、「この枠組みの実施メカニズムに関する交渉に直ちに参加する完全な用意がある」と表明した。
イスラエル側はすでに米国が提案した枠組みを受け入れており、双方は停戦合意の妥結に至る前に、最終的な詰めの協議に入るとみられる。
ハマスとの直接協議を続けてきた仲介役のパレスチナ系米国人、ビシャラ・バハバ氏はフェイスブックでハマスの対応を称賛。「この忌まわしい戦闘の終結に大きく近づいた」との認識を示した。
バハバ氏によれば、ハマスは「必要と見なす修正」を提案したものの、「私の見方では、これらの修正点は来週中に停戦合意に達する障害にはならない」という。
今回の提案は、ガザに残るイスラエル人の人質50人のうち、生存する10人と死亡した18人を停戦中に解放することを求める内容。ハマスは停戦初日、生存する人質8人を解放し、これと引き換えに人数不詳のパレスチナ人受刑者や収容者が釈放される。人質解放後、イスラエルはガザ北部の一部から撤収し、双方は恒久停戦に向けた交渉を開始する。

食料を受け取りに集まったパレスチナ人=3日、ハンユニス/Abed Rahim Khatib/Anadolu/Getty Images
イスラエルとイランの間で先月発生した12日間の衝突が終結した後、停戦実現に向けた動きが強まった。主要仲介国のカタールは従来の案をベースに「中間点」を探るため、直ちにイスラエルとハマスの間の新たな間接協議を開始していた。