イラン、報復攻撃で弾道ミサイル「数百発」発射　イスラエルは迎撃主張

（ＣＮＮ） イスラエルによるイランの軍事施設や核施設への攻撃を受け、イランは１３日、イスラエル各地へ報復攻撃を実施した。

イランは現地時間１３日夜、イスラエルへ向けて「数百発の各種弾道ミサイル」を発射したと発表。「壊滅的な報復」の「始まり」と位置づけた。

国営イラン通信（ＩＲＮＡ）の報道では「先ほど、占領地へ向け数百発の各種弾道ミサイルを発射した。シオニスト政権の野蛮な攻撃に対する決定的な報復作戦が始まった」としている。

イランはまた、イスラエルのミサイルその他の軍装備品の製造に使用される軍産拠点を攻撃したと主張。「現地報告や衛星画像、傍受した情報から、数十発の弾道ミサイルが効果的に戦略目標に命中したことがうかがえる」と付け加えた。

一方、一斉攻撃を受けたイスラエル軍は、イランが発射したミサイルは１００発未満であり、着弾したのは「わずか数発」だと主張。イスラエル国防軍（ＩＤＦ）の報道官は動画声明で、この中には迎撃した破片も含まれると説明した。

イスラエルの情報筋２人がＣＮＮに明かしたところによれば、米国は１３日夜、イスラエルのミサイル迎撃を支援したという。

イスラエルのカッツ国防相は１３日夜、人口密集地へのミサイル発射によりイランは「レッドライン（越えてはならない一線）を越えた」と非難し、「極めて高い代償」を支払うことになるだろうと言明した。

テルアビブで煙や爆発

テルアビブとエルサレムのＣＮＮ取材班は攻撃中、大きな爆発音を聞いた。テルアビブからの映像には、飛来するロケット弾や高層ビルの間に立ち上る煙が映っている。

イスラエルの救急活動組織マゲン・ダビド・アドム（ＭＤＡ）によると、グッシュ・ダンでは少なくとも３４人が負傷し、少なくとも女性１人が重体、男性１人が重傷を負ったという。

テルアビブやラマトガンを含むグッシュ・ダンは、イスラエル最大の都市圏となっている。

攻撃開始から約１時間後、当局は市民に防空シェルターから出ることを許可した。