南米コロンビアで連続爆弾テロ 7人死亡、28人負傷
(CNN) 南米コロンビア南部の各地で10日、国家警察を狙ったと思われる爆発が相次ぎ、当局によると少なくとも7人が死亡した。
コロンビア国軍のX(旧ツイッター)への投稿によると、現地時間の10日午前、バジェデルカウカ県のカリ市など、同県やカウカ県で、国家警察を直接的な標的とする爆発が相次いだ。
国家警察は、車の爆発や銃撃、爆弾テロなど、この日だけで20件以上の「テロ攻撃」が続いたと伝えている。
警察によると、この爆発で警察官少なくとも2人のほか、市民や兵士が死亡した。負傷者28人の中にも警察官が含まれる。
国軍は一連のテロについて、ゲリラ組織「エスタード・マヨール・セントラル(EMC)」の指導者が関与しているとの情報があるとした。根拠は示していない。EMCは左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」が政府との和平合意に署名した後も残存している勢力の一つ。テロへの関与を認める声明は出していない。
EMCは10日の声明で、コロンビア政府が和平プロセスを放棄したとして非難。市民に対し、交戦に巻き込まれないよう注意を呼びかけた。
カリはコロンビアで3番目の大都市。市長は10日、警察署の近くなど市内3カ所で爆弾が爆発したと語った。
SNSにはカリの爆発現場の映像が投稿された(CNNが位置情報を確認)。車が炎上して焼け焦げた残骸が道路に散乱し、緊急サイレンが鳴り響く中、集まった人たちがぼう然とした様子で見守っている。
国防省によると、軍は6回の攻撃を阻止して爆弾を仕掛けようとした2人の身柄を確保した。
コロンビアでは数日前、大統領選候補のミゲル・ウリベ氏が銃撃される事件が発生。同氏は10日現在も重体となっている。