コロンビアでもインフルエンサー女性射殺、メキシコ類似事件から数日 フェミサイドの非難高まる

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コロンビアの大学生マリア・ホセ・エストゥピナンさん(22)が15日、死亡した。写真は本人のフェイブックに投稿されていたもの/Maria Jose Estupiñan/Facebook

コロンビアの大学生マリア・ホセ・エストゥピナンさん(22)が15日、死亡した。写真は本人のフェイブックに投稿されていたもの/Maria Jose Estupiñan/Facebook

(CNN) 南米コロンビアのベネズエラ国境に近い北東部ククタ市で15日に大学生のマリア・ホセ・エストゥピナンさん(22)が銃撃されて死亡した。司法当局が発表した。モデルでインフルエンサーだったエストゥピナンさんの死亡は、先週起きたメキシコのインフルエンサー殺害事件と似ており、中南米におけるフェミサイド(女性を標的にした殺人事件)の発生率の高さを浮き彫りにした。

司法当局の記者会見によると、配達員を装った容疑者は、エストゥピナンさんが自宅のドアを開けた瞬間に銃撃した。

エストゥピナンさんは家庭内暴力の被害者で、間もなく賠償金を受け取るところだったという。当局はこの犯罪を「激しく」非難し、正義が実現するよう尽力すると述べた。現在、捜査が進められている。

現地メディアではこの事件を大きく取り上げている。SNSでも拡散され、13日にメキシコで起きた美容インフルエンサー、バレリア・マルケスさん(23)の銃撃事件と比較する人も多い。エストゥピナンさんの死の数日前、マルケスさんは自身の美容サロンでのライブ配信中、侵入してきた男によって殺害された。

メキシコのハリスコ州当局は、マルケスさんの死をフェミサイドの疑いで捜査している。

コロンビアの司法当局はエストゥピナンさんの死にフェミサイドが疑われるかどうかについて言及しなかったが、今回の殺害事件はコロンビアにおける女性への暴力の大きさを浮き彫りにした。

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)によると、同国ではジェンダーに基づく暴力がまん延しており、中には武装集団によるものも含まれる。同団体は「世界人権年鑑2024」で、被害者はケアや正義を求める上で多くの障害に直面し、加害者が責任を問われることはほとんどないと指摘している。

司法当局によると、昨年1月から8月の間にコロンビアでは約41人の女性が行方不明になり、そのうち34件はエストゥピナンさんが住んでいたククタで発生している。女性の多くは未成年だという。

コロンビア北東部はここ数カ月、武装勢力間の戦闘が急増しており、特に不安定な状況にある。1月にはカタトゥンボ地域で暴力が激化し、数万人が避難を余儀なくされた。その多くはククタに押し寄せ、コロンビア軍が数千人の兵士と特殊部隊を派遣した。

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