イラン、核協議の継続を表明 トランプ氏の「脅し」は一蹴
(CNN) イランのペゼシュキアン大統領は17日、港湾都市バンダルアバスでのイベントで、「われわれは戦争を望まず、交渉と対話を支持する。しかし脅しを恐れてはいないし、合法的な権利から退くこともない」と述べ、トランプ米大統領によるものとされる「脅し」を一蹴した。
ペゼシュキアン氏が、トランプ氏のどの発言に反応したのかは不明だが、トランプ氏は先の中東歴訪で、記者団に対し、イランの核開発をめぐる協議で、米国と早急に交渉を進めなければ「悪いことが起きる」とイランに警告していた。
米国とイランは11日、オマーンの首都マスカットで、4回目となる核協議を終えたが、新たな日程はまだ発表されていない。
ペゼシュキアン氏は、トランプ氏について、一方で平和と安定を口にしながら、他方で最先端の殺傷兵器で脅すという矛盾した姿勢を取っており、和平と流血、不安のメッセージを同時に発していると批判した。
イランの最高指導者ハメネイ師もトランプ氏をめぐり、具体的な発言には言及しなかったものの、米国民にとっての恥さらしであり、反応する価値はないと述べた。
トランプ氏は16日、米国が核合意の正式な提案を提示したと主張した。だが、イランのアラグチ外相は、直接・間接を問わず書面による提案は受け取っていないと明らかにした。
アラグチ氏は、平和目的のウラン濃縮は核拡散防止条約(NPT)加盟国に与えられた権利であり、イランがこの権利を放棄するシナリオは存在しないと述べた。
米国のウィトコフ中東担当特使は、米メディアのインタビューで、イランのウラン濃縮計画を完全に解体すべきだと主張した。一方で、以前の別のインタビューでは、低濃度での濃縮を認める可能性に言及していた。