トランプ氏、スプリングスティーンさんに応酬　「反逆的」と批判され

（ＣＮＮ） トランプ米大統領は１６日午前、海外公演中に自身を批判した米ロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーンさんに応酬した。

トランプ氏はＳＮＳトゥルース・ソーシャルへの投稿でスプリングスティーンさんに言及。「米大統領のことを悪く言うために外国へ行った」と批判した。

スプリングスティーンさんは１４日、自身のバンドとの最新ツアーの初回公演でトランプ氏をこき下ろしていた。英マンチェスターで公演を行ったスプリングスティーンさんは、トランプ政権を「腐敗まみれで無能、反逆的」と酷評。「民主主義と米国の最善の経験を信じるすべての人に、共に立ち上がってほしい」と呼び掛けた。

「権威主義に対抗する声を上げ、自由を響き渡らせよう」と語る場面もあった。

この日の曲目を見ると、新型コロナ禍が落ち着いた時期の公演内容とは明らかに異なっていた。ここ数年のスプリングスティーンさんは人生を振り返る内省的な公演が多く、キャリアを通じて特徴となってきた政治的発言を控えていたが、トランプ氏の大統領復帰後初となった１４日の公演では政治的メッセージを盛り込んだ。

トランプ氏の投稿後にスプリングスティーンさんの代理人にコメントを求めたものの、返答は得られていない。

トランプ氏の投稿にはスプリングスティーンさんを「才能豊かな男ではない」となじる部分もあるが、これはかつてトランプ氏自身が集会でスプリングスティーンさんの楽曲「ボーン・イン・ザ・Ｕ．Ｓ．Ａ．」を無断使用していたことを考えると、皮肉と言える。投稿では、スプリングスティーンさんが国内でなく海外で大統領を批判した点もやり玉に挙げた。