米CIA長官、欧州訪問へ ガザ停戦交渉の再開に向け
(CNN) 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官がパレスチナ自治区ガザ地区での停戦交渉に向け、数日中に欧州を訪問するとの見通しが明らかになった。米当局者がCNNに語った。
同当局者によると、バーンズ氏はイスラエルや仲介国のエジプト、カタールと頻繁に連絡を取っている。エジプトとカタールは前向きの姿勢を示しているという。
バーンズ氏はこれまでの交渉でも米政権の取り組みを主導してきた。
カタールの当局者がCNNに語ったところによると、同国のムハンマド首相も交渉に参加する見通し。ムハンマド氏は現在、パリに滞在しているという。
両当局者とも、そのほかの参加者については確認しなかった。過去の交渉にはイスラエルの対外諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官や、エジプト総合情報庁のカメル長官が参加していた。
バーンズ氏は今月初めにかけ、イスラエルとイスラム組織ハマスの間に残る溝を埋めようと奔走していたが、交渉は成立しなかった。
CNNがすでに報じた通り、ハマスは6日に停戦案の受け入れを表明したものの、これはイスラエルが事前に承認していた案ではなく、エジプトがひそかに内容を改変していたことが分かった。
CNNが関係者から得ている情報によると、新たな交渉ではカタールが仲介役としてより大きな役割を果たすとみられる。ただし、エジプトはもともとハマスと近い関係にあり、イスラエルもカタールより同国との関係を重視していることから、中心的な立場を維持することが予想される。
交渉では、第1段階として6週間の戦闘休止と引き換えに、ハマスがイスラエル人の人質33人を解放するとの枠組みが焦点となる見通し。ハマスはこの中に死亡した人質の遺体を含めることや、間を置かず第2段階に入ることを主張してきたが、イスラエル側は抵抗を示している。