ガザ支援物資待ちの群衆に攻撃、「小麦粉虐殺」の実態をCNNが検証

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29日未明、火をおこして支援物資の到着を待つ人々/Courtesy Abdallah Dalee

29日未明、火をおこして支援物資の到着を待つ人々/Courtesy Abdallah Dalee

一方、CNNが当時の映像と目撃証言を分析したところ、この主張には疑問点が浮上した。証拠を調べた法医学や銃弾の専門家によると、車列が検問所を通過し始めたとされる時刻より前から機関銃の攻撃が始まり、群衆が至近距離から撃たれていたことがうかがえるという。

現場で目撃したというパレスチナ自治政府の通信社WAFAの記者は当時CNNに、まずイスラエル軍の銃撃が始まり、そこから逃れようとして支援トラックにひかれた死傷者が多いと話した。

イスラエル軍は、ドローン(無人機)の暗視カメラで群衆が倒れた場面を撮った映像を公開し、戦車の目的は車列の防護だったと主張した。ただし映像は画質が悪く編集されているため、真偽を確認することは難しい。

映像には、大通りで数百人が支援トラックの周りに集まった場面が映っている。多くの人が走ったり、はって逃げようとしたりしているが、その原因を示す瞬間はとらえられていない。次の場面では地面に横たわった人の姿が見える。生死は判別できない。

群衆がはっきり見える映像はこれしかない。CNNはイスラエルに編集なしの映像を求めたが、拒否された。

CNNが入手した目撃者の映像はすべて暗闇の中で撮影されたため、はっきりした状況は確認できないが、映像の付帯情報から撮影時刻などが分かる。

午前2時から3時の間に撮影されたビデオには、検問所から900メートルほど離れた海岸や路肩でたき火を囲んだり、語り合ったりして待つ集団が映っている。

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