霊柩車の運転手、葬儀会場への遺体搬送を拒否　ナワリヌイ氏関係者

（ＣＮＮ） 獄中死したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の関係者は２月２９日、ナワリヌイ氏の遺体を葬儀会場まで運ぶ霊柩（れいきゅう）車を手配しようとしたものの、正体不明の複数の人物によって妨害されたと明らかにした。

広報担当者のキラ・ヤルミシュ氏によると、運転手らはナワリヌイ氏の遺体をどこにも運ばないよう電話で脅されていたという。

ヤルミシュ氏は「遺体の搬送に応じる霊柩車は一つもない」と告げられたことも明かした。

葬儀場の確保も難航した。葬儀は現地時間３月１日午後２時、ナワリヌイ氏がかつて住んでいた首都モスクワ・マリノ地区の教会で執り行われる見通しで、その後ナワリヌイ氏はボリソフ墓地に埋葬される。

ナワリヌイ氏の葬儀が行われる教会＝ロシア・モスクワ/Olga Maltseva/AFP/Getty Images via CNN Newsource

多くの葬儀場は忙しいと主張するか、ナワリヌイ氏の名前が出たとたん予約を拒否した。ナワリヌイ氏のチームとの契約は禁止されているとはっきり述べた葬儀場もあったという。

ナワリヌイ氏の反汚職財団の責任者イワン・ジュダノフ氏は、当初は２月２９日に公開の告別式と葬儀を計画していたが、「墓を掘れる墓地作業員の都合がつかない」と告げられたと明かした。

ナワリヌイ氏は２月１６日、シベリアの刑務所で死亡した。同氏は昨年８月に過激派組織の創設や過激主義活動家への資金支援などの罪で有罪となり、この刑務所で１９年の刑期に服していた。