ヨルダン川西岸の状況、2国家解決の「現実的な障害」 EU外交トップ

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(CNN) 欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は19日までに、イスラエルの占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区がイスラエルとパレスチナとの紛争解決に向けた「2国家解決」にとって「現実的な障害」だと述べた。ボレル氏は、パレスチナの人々にとっての明確な展望がなければ、中東での和平を実現することはできないと言い添えた。

ボレル氏はミュンヘン安全保障会議で、ヨルダン川西岸でのパレスチナ人に対する暴力の水準が昨年10月7日のイスラム組織ハマスのイスラエル攻撃以降高まっているが、十分に議論されていないと述べた。

ボレル氏は、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘を終わらせる必要があるとした上で、ヨルダン川西岸について十分な言及がなされていないとし、ヨルダン川西岸地区の緊張状態が非常に高まっているとの認識を示した。

ボレル氏は、欧州が2国家解決を支持する余地はあると信じているが、そのためには、欧州がより団結し、米国をもっと味方に引き寄せる必要があると指摘した。

1990年代に成立した「オスロ合意」では、イスラエルはパレスチナ自治政府に対して段階的に権限を委譲する計画だった。しかし、そうした権限の委譲は進んでいない。ヨルダン川西岸地区は60%余りがイスラエルの支配下にある。

ヨルダン川西岸地区と東エルサレムには現在、70万人以上のユダヤ人入植者が住んでいる。こうした入植地は国際法上は違法とみなされており、2国家解決に向けた取り組みの大きな障害のひとつと見られている。

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