中国、CO2削減は「独自の道」で 習主席が強調

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握手を交わすケリー米気候変動問題担当大統領特使(左)と中国の李強首相/Florence Lo/AP

握手を交わすケリー米気候変動問題担当大統領特使(左)と中国の李強首相/Florence Lo/AP

(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は18日、同国が掲げる二酸化炭素(CO2)排出量削減の目標を改めて示したうえで、目標達成への道は独自に決めると強調した。

国営新華社通信によると、習氏はこの日、環境保護に関する全国会議での演説で、CO2排出量を2030年までに減少に転じさせ、60年には実質ゼロにするという目標は「揺るぎない」と断言。そのうえで「目標達成への道筋、方法、ペースと力加減は決して他国に影響されず、自分たち自身で決める」と述べた。

中国は最近、再生可能エネルギー産業への投資に力を入れている。その一方でエネルギー安全保障を重視し、石炭火力発電施設の新設計画を加速させていることから、環境保護団体などが懸念を表明してきた。

だが習氏の発言からは、米国などからの圧力には屈しないという意思がうかがえる。

中国を訪問している米国のケリー気候変動問題担当大統領特使は同日、中国外交トップの王毅(ワンイー)氏と会談。米国務省によると、王氏に対して「中国は発電部門を脱炭素化し、メタン排出を削減して森林破壊を減らす必要がある」と訴えた。

同氏はさらに、米中両国が立場の違いを超え、気候変動問題で協力するべきだと主張。これに対して王氏は、中米関係を取り巻く環境全体から気候問題を切り離すことはできないとの立場を示し、「合理的、現実的で前向きな対中政策」と「台湾問題への適切な対応」を求めた。

ケリー氏は19日、韓正(ハンチョン)国家副主席とも会談し、気候問題を外交上のほかの問題から切り離して扱う必要があると繰り返した。

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