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ゼレンスキー氏、プーチン氏のワグネル反乱対応は「弱腰」 権力崩壊も指摘 CNN EXCLUSIVE

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ゼレンスキー氏、プーチン氏の対応は「弱腰」

ウクライナ・オデーサ(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領はCNNの単独インタビューに応じ、ロシア民間軍事会社ワグネルの武装反乱へのプーチン大統領の対応について「弱々しい」ものだったと指摘した。プーチン氏は国民に対する支配を失いつつあるとの見解も示した。

プーチン氏は先月、権力の座に就いて以降の20年で最大の脅威に直面した。ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏が短期間ながら反乱を起こし、ロシア国内の2都市の軍施設を掌握したと主張。さらに首都モスクワに向け進軍したものの、その後、進軍中止に同意した。

ゼレンスキー氏はウクライナ南部オデーサでCNNに対し、「我々はプーチン氏の対応を注視している。弱々しいものだ」と述べた。インタビューは今月2日に撮影された。

「まず、プーチン氏は全てを支配している訳ではない。ワグネルがロシアの奥深くまで入り、一部の地域を掌握したことは、これがいかにたやすいことかを示している。プーチン氏はこれらの地域の状況を統制できていない」とゼレンスキー氏は指摘。

さらに「プーチン氏が有していた権力の垂直構造は崩壊しつつある」とも述べた。

プリゴジン氏がプーチン氏の権威に対する前例のない挑戦を主導する中、一部のロシア人からはワグネルの戦闘員を歓迎する声も上がった。CNNが位置情報の確認や真偽の検証を行った動画には、南部ロストフナドヌーを出発するプリゴジン氏の車に喝采を送る人々の姿が映っている。

ゼレンスキー氏はウクライナの情報機関の報告内容として、ロシア大統領府はプリゴジン氏への支持の大きさを見極めているところだと説明。ロシア人の半数はプリゴジン氏やワグネルによる反乱を支持しているとも主張した。

ゼレンスキー氏との今回のインタビューは重大な時期に行われた。プリゴジン氏の反乱が失敗した後に当たるだけでなく、ウクライナがロシアに占領された領土の奪還を数週間前から慎重に進めているタイミングでもある。

今月1日には米当局者がCNNに対し、バーンズ中央情報局(CIA)長官が最近ウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー氏や情報当局者と会談したことを明らかにした。

ゼレンスキー氏はCNNのインタビューに、バーンズ氏との会談がメディアで報じられたことに「驚いた」と語り、「私とCIA長官のやり取りは常に水面下で行われる必要がある」「我々は重要な問題について議論している。ウクライナが何を必要としているのか、どのように対応する用意があるのか、といった問題だ」と説明した。

ウクライナの反転攻勢の主眼は南部および東部の領土を奪還することにあるが、ゼレンスキー氏はCNNに対し、究極の目標は2014年にロシアが国際法違反の併合を行ったクリミア半島の解放だと語った。

「クリミアのないウクライナは想像できない。クリミアはロシアの支配下にあるが、これが意味するのは唯一つ、戦争がまだ終わっていないということだ」(ゼレンスキー氏)

クリミア抜きで和平が実現するシナリオはあるかとの質問には、「それでは勝利とは言えない」と指摘した。

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