人生は「地獄」、LGBTQが暴行や人権侵害の被害 過酷な反同性愛法成立のウガンダ

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礼拝中に祈るLGBTQコミュニティーのメンバー=4月23日、ウガンダ・カンパラ/Luke Dray/Getty Images

礼拝中に祈るLGBTQコミュニティーのメンバー=4月23日、ウガンダ・カンパラ/Luke Dray/Getty Images

これに対して同法案を提出した野党政治家は、人権侵害の報告を「でっちあげ」として一蹴。「これは罪のない法律だ。誰も標的にされていない」と強調した。

トランスジェンダーの男性、ナッシュ・ウォッシュ・ラファエルさん(30)は、ムセベニ大統領の署名で反同性愛法が成立した夜、何者かに襲撃された。足首を骨折し、治るまでの間は松葉杖で歩いている。

ウガンダのムセベニ大統領/Abubaker Lubowa/Reuters/File
ウガンダのムセベニ大統領/Abubaker Lubowa/Reuters/File

性別を転換して以来、襲われたのはこれが9回目だったというラファエルさん。人生を「地獄」と形容し、自分とパートナーの写真がリークされて出回った時には自殺しようとしたと打ち明けた。

「自分の命を絶つべきだと感じる。もう守るものが何もなくなったから。ホルモン投与は2年目になり、来年はトップ手術(乳房や胸の組織を切除する手術)を受けるはずだったけれど、何もかも打ち砕かれ、金銭的余裕さえなくなった」

襲撃を恐れて日中は外出できず、仕事は女性の服装をしていないという理由で解雇された。ドバイやサウジアラビアで簡単な仕事をしたり、首都カンパラで焼き菓子を売り歩いたりしたものの、自分を隠し通すことはできなかった。

イスラム教徒の家族とは縁を切られ、唯一連絡を取り合っているのは6人きょうだいのうち一番下の妹のみ。「彼らを創造したのと同じ神が、なぜ私をこんな風に創造したのか」とラファエルさんは声を震わせた。

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