ウクライナ戦況の今後占う重要情報も含む、流出の米機密文書

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ウクライナ東部バフムート近くの前線に掘られた塹壕の中にいるウクライナ軍兵士/Oleksandr Klymenko/Reuters

ウクライナ東部バフムート近くの前線に掘られた塹壕の中にいるウクライナ軍兵士/Oleksandr Klymenko/Reuters

(CNN) 大規模な漏出が先に表面化した米国の機密文書の中に、ウクライナの今後の戦況を見極める上で重要な情報がいくつか盛り込まれていることが20日までに明らかになった。

侵攻したロシア軍の疲労感は極度な水準に近づいており、増援もほとんどない状態であると指摘。半面、ウクライナの防空手段も枯渇しつつあり、何らかの反攻を仕掛けたとしてもロシア空軍の優位な戦力への弱みをさらけ出すとも占った。

米側はウクライナでの軍事衝突は今年終わらないとも見立てていた。

CNNが内容を把握できた機密文書の53件は、米国防総省が今年第1四半期(1~3月)において知り得た両国軍の能力や脆弱性(ぜいじゃくせい)などを記している。ただ、この評価はあくまでその時点でのものであるとし、信頼性に欠ける要素もあると釘を刺し、状況は変わるし、意図や利用できる資源も変わるとした。

しかし、これら文書はウクライナ軍は反転攻勢の準備をしており、ロシアは既に確保した支配地などを固守するため多大な手立てを講じているとの見方に傾斜していた。ウクライナ側の攻撃を鈍らせるため航空戦力に頼っているともした。

ロシア側はウクライナ軍の反攻の内容を知ってはいないとしても、これら文書はいくつかの有益な情報をもたらした可能性があると推測した。

作成時期がおおむね今年2月から3月にかけてとみられる複数の文書では、ロシアは陸軍大隊の大部分をウクライナに投入したと説明。ロシアは昨年秋、兵員補充のため部分的な動員令を発動し新たに約30万人を取り込んだが、少数ながらも無視できない数の大隊には戦闘能力が欠けているとした。兵員不足と装備の不備が原因とした。

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