中国からの渡航者に対する規制、オーストラリア専門家は反対 モロッコは入国禁止

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チェックインの列に並ぶ旅行客=2022年12月20日、香港国際空港/Vernon Yuen/NurPhoto/Getty Images

チェックインの列に並ぶ旅行客=2022年12月20日、香港国際空港/Vernon Yuen/NurPhoto/Getty Images

(CNN) オーストラリア保健省が中国からの入国者に新型コロナウイルス検査を義務付けると発表した前日、同国の主席医務官が、中国からの入国者に対する一切の規制に反対する意見書を提出していたことが、3日に公表された内部文書で明らかになった。

中国からの渡航者に対してはオーストラリアのほかにも十数カ国が、出発前や到着時の検査を義務付けている。北アフリカのモロッコは3日から、国籍を問わず中国からの渡航者の入国を全面的に禁止した。

オーストラリアのポール・ケリー主席医務官の意見書は3日、政府の公式サイトに掲載された。意見書は12月31日付で、ケリー氏は、変異株の病原性増大や免疫回避といった具体的脅威が存在しないことを理由に、「中国からの渡航者に対して追加的な規制を課す公衆衛生上の合理的根拠があるとは思わない」と述べていた。

ケリー氏はまた、感染状況に関する中国政府の情報が限られることについては不安が広がっていると認めながらも、国内の保健当局者やニュージーランドとも協議した結果、特定の渡航者を対象とする規制は「新型コロナ対策に関する現在の国家的アプローチとは一致せず、リスクに見合っていない」との認識で一致したと説明した。

それでも翌日、マーク・バトラー保健相は、中国本土と香港、マカオからの渡航者に対しては5日から、出発前の48時間以内に受けたコロナ検査の陰性証明書提示を義務付けると発表。中国のコロナ感染状況とゲノム配列データに関する「包括的な情報の欠如」をその理由としていた。

中国外務省報道官は3日、渡航制限に対して中国は対抗措置を講じると表明した。

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