ウクライナへ軍事支援続く、スペインは初の対空兵器 英はドローン

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欧州各国からウクライナへの軍事支援が相次いで行われた/David Goldman/AP

欧州各国からウクライナへの軍事支援が相次いで行われた/David Goldman/AP

(CNN) スペイン国防省は9月1日までに、ウクライナへ対空砲や対空ミサイルを供与すると発表した。スペインがこの種の兵器の引き渡しに応じるのはロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、初めて。

声明で、野砲用の弾薬1000発、1000トン規模のディーゼル油、様々な装甲車両や冬季用の軍服3万着も送ると表明。侵攻から半年を経過したことなどを踏まえ、ロシアの侵略に抵抗し平和と自由を守る戦いに挑むウクライナを支え続けるとの決意も示した。

スペインは対空砲の操作に必要なウクライナ軍の訓練を同盟国内で実施する方針も明かした。ウクライナ空軍兵士の訓練も行うとした。

スペインは今年4月、弾薬類約200トンと他の装備品のウクライナへの譲渡を発表してもいた。

北欧スウェーデンのアンデション首相も9月1日までに、ウクライナに10億スウェーデン・クローナ(約130億円)相当の軍事、民生両面での追加援助を実施する方針を示した。半分は軍事支援に充てるとした。

首都ストックホルムにウクライナのクレバ外相を迎えた後の記者会見で表明した。「国境は力の行使あるいは戦争で決して変えてはいけない。ウクライナ支援は我々の責務であり名誉の行動である」と説いた。

クレバ外相は、スウェーデンに対し榴弾(りゅうだん)砲、防空兵器やより多くの砲弾の供与を求めた。理由は明確とし、ウクライナ自衛だけでなく欧州全体を守るためだと強調した。

一方、ウクライナを最近、電撃訪問したジョンソン英首相は、6600万米ドル相当の軍事援助の実施を発表した。英首相官邸の報道発表文によると、ウクライナ軍による長距離の監視能力や敵兵力の動向を把握し攻撃に転じる防御能力の向上につながり得る援助と説明した。

今回発表の援助には、最新型のドローン(無人機)など2000機が含まれた。敵の兵力の位置を知った後、攻撃に転じるドローンなども入っている。

敵兵力の前進を監視などする小型ドローンの「ブラック・ホーネット」850機も提供される見通し。このドローンは特に町村部での投入に効果的とも評した。ノルウェー国防省によると、ブラック・ホーネットは同国企業が開発したものでウクライナへの供与は英国と共同で実施する。

ジョンソン英首相の先月24日のウクライナ訪問はウクライナ侵攻が今年2月下旬に始まって以降、3度目だった。英国の政変で同首相は近く退任の予定だが、ウクライナのゼレンスキー大統領はジョンソン氏の支援を高く評価し、「自由勲章」の授与を発表した。

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