コロナで死亡したトラック運転手の母、抗議デモ参加者に涙の訴え カナダ

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マーグ・マーキンさん。カナダでの新型コロナウイルス規制に反対するデモ参加者にワクチンを接種するよう呼びかけた/CNN

マーグ・マーキンさん。カナダでの新型コロナウイルス規制に反対するデモ参加者にワクチンを接種するよう呼びかけた/CNN

(CNN) カナダ・オンタリオ州の小さな町で暮らすマーグ・マーキンさん一族は数世代にわたり、トラック運輸業に携わってきた。同国全土で繰り広げられている新型コロナウイルスのワクチン接種に対するトラック運転手の抗議活動を目にし、マーキンさんは新型コロナウイルス感染症で亡くなった息子について彼らに話したいと思っている。

マーキンさんによると、ベテランのトラック運転手だった息子のデービッド・ミッチェルさんは2021年10月15日、70歳で死去した。ミッチェルさんはワクチンを接種していなかったという。

マーキンさんは8日、CNNの取材に対して「誰かがこの病気で死ぬのを見るのは恐ろしいこと」と話し、「私が話すことについて、コロナがいかにひどいものになり得るのかということについて、そしてもしかしたら自分の家族、さらには自分自身を救うためにも、(トラックの運転手たちが)耳を傾けてくれることを願っている」と語った。

カナダではトラック運転手たちが2週間にわたり、車での入国時におけるワクチン接種の完了か、検査の受診や隔離などを義務化する規制措置に反対する抗議活動を展開している。

今回のデモはトラック運転手で組織する抗議デモ「フリーダム・コンボイ」に端を発し、トラック運転手たちが全土から首都オタワへ移動。同市をまひ状態に陥れている。

同国のトルドー首相は、抗議デモ参加者たちについて「小規模で非主流の少数派」を代表しているに過ぎないとしている。カナダ政府によると、同国のトラック運転手の約90%がワクチンの接種を完了しており、越境する資格を持つとしている。

「子どもたち全員がいなくなってしまった」

マーキンさんによれば、ミッチェルさんは最初の入院前の数日間、病気で寝込んでいた。ミッチェルさんはいくつかの検査を受けて退院した

「私には、彼がとても病状が重いように見えた。苦痛がとてもひどい状態で寝込んでおり、携帯電話さえ手に出来なかった」(マーキンさん)

1週間後でさえ、病状は改善しなかった。マーキンさんによると、ミッチェルさんは9月18日には呼吸が困難になり苦痛でうめくようになったという。ミッチェルさんは再び入院し、すぐに人工呼吸器を装着した。

ミッチェルさんには、人工呼吸器の使用中、患者が動かないようにするために用いられる拘束具が付けられた。ミッチェルさんは目や手を動かすことさえできなかったと、マーキンさんは涙ながらに回想する。

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