米CDC、排水分析でコロナ感染の探知方法を初公開

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メーン州ヤーマスの排水処理施設でCDCに送る排水サンプルを容器に注入する従業員/Shawn Patrick Ouellette/Portland Press Herald/Getty Images

メーン州ヤーマスの排水処理施設でCDCに送る排水サンプルを容器に注入する従業員/Shawn Patrick Ouellette/Portland Press Herald/Getty Images

(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は10日までに、地域社会における新型コロナウイルス感染を探知出来る初期的な警報手段として新たに開発したとする全米規模の排水追跡システム(NWSS)を発表した。

同システムの構築は2020年9月から始め、データ量が十分な規模に達したため公開に踏み切った。これまで州政府などが新型コロナへの対処方法を錬るためこのデータを使っていたという。

NWSSでは全米の多数の州、都市や米領の400カ所にデータ収集の地点を設定。今後の数週間に数百カ所の新たな地点でデータの蓄積を始める予定。

CDCでNWSS事業を統括する細菌学の専門家は記者会見で、「誰かが感染した後、排泄(はいせつ)物のなかへのウイルスの流出は非常に早く始まることを確認してきた。感染を知る最初の兆候のひとつだ」と指摘した。

調査対象となったある場所での水は臨床現場で感染例が増え始める4〜6日前に陽性反応を示すのが通常とも説明。結果的に公衆衛生当局に感染増大などに備え人的資源などの振り分け、病院や地元社会へ警告が出来る時間的余裕を与えることを意味するとした。

同専門家は、新型コロナ禍の非常に早い時期から排水でウイルスを探知出来る比率は感染率、入院率や陽性率などの指標と十分な相関関係があることを把握してきたともした。

NWSSの調査データは、CDCの新型コロナの関連データ追跡サイトで確認出来る。過去15日間に排水でウイルスを検出した多数のデータ収集地点などを明示している。

米国の世帯のうち約8割が下水道設備に接続している。住民の40〜80%が有症状であれ無症状であれ、新型コロナ感染をもたらすウイルスの遺伝物質を大便のなかで放出しているとされる。

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