EUの欧州医薬品庁、免疫弱体化でブースター接種を推奨

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EUの欧州医薬品庁が、免疫機能の弱体化した患者へのブースター接種を推奨した/Jacob King/WPA Pool/Getty Images

EUの欧州医薬品庁が、免疫機能の弱体化した患者へのブースター接種を推奨した/Jacob King/WPA Pool/Getty Images

(CNN) 欧州連合(EU)の専門機関、欧州医薬品庁(EMA)は7日までに、免疫機能が著しく弱体化した場合、新型コロナウイルスのワクチンの追加接種「ブースター」は2回目の接種を終えた少なくとも28日後の実施を推奨するとの見解を示した。

米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテック、米モデルナ社が開発したワクチンが対象。

今回の結論は、免疫機能が減退し新型コロナに感染した臓器移植の患者に3回目の接種をしたところウイルスに対する免疫が強化されたとする研究結果を踏まえた。

EMAは声明で、新型コロナウイルスに対抗する抗体を生じさせる直接的な科学的な根拠はないものの、ブースターが少なくとも一部の患者の予防効果を高めることは期待出来るとした。

また、免疫不全の状態にある人とそうでない人へのブースター投与の違いにも言及。正常な免疫機能を持っている場合、ファイザー社製を使った18歳以上へのブースターは2回目の投与から少なくとも半年以降に検討すべきだと指摘した。

EMAが評価したデータによると、2回目の接種から約半年後に同社製のブースターを受けた18~55歳層では抗体機能の強化がみられた。正常な免疫機能を保持する人へのモデルナ社製のブースターの効果については関連のデータを分析中とした。

EMAは効果を示すデータが出始め、限界があるものの安全性を示すデータに基づいて、EU加盟国に対しブースターの使用に関する正式な勧告を出すよう要請。ただ、ブースター後の炎症性の心臓疾患や他の非常にまれな副反応が起きるリスクは未知だとし、注意深い観察が必要とした。

EU内ではドイツ、イタリアやフランスなど複数の諸国が既にブースターを開始。重病にかかるリスクが高い国民が対象となっている。米国でも米食品医薬品局(FDA)や米疾病対策センター(CDC)が65歳以上の国民などへのブースターを勧めている。

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