南米ベネズエラでまた大規模停電、今月3度目

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停電のための下水用水路で水を集める人々。29日夜には今月3度目となる大規模停電が発生した/AFP/Getty Images

停電のための下水用水路で水を集める人々。29日夜には今月3度目となる大規模停電が発生した/AFP/Getty Images

ベネズエラ・カラカス(CNN)  政情不安や深刻な物資不足が長引くベネズエラで29日夜、今月に入って3度目の大規模停電が発生、首都カラカスの大半の地区では30日になり電力復旧が緩やかに進む混乱が生じた。

カラカス市内や郊外部にある貧困層地域などではより厳しい窮境にある。経済危機に襲われる同国では停電は日常茶飯事の問題となっている。

停電は飲料水配給にもつながり、住民数百万人が水なしの生活を数日間強いられてもいる。大部分のホテルでも水道は1日当たり数回、それも短時間のみの利用が可能だ。

カラカスの地下鉄もたびたび運行を停止。シモン・ボリバル国際空港では過去数週間に複数回、手作業による搭乗手続きも迫られている。停電中には交通機関、ビジネスや病院運営などにも支障が出た。

3度目の停電の原因は不明。ただ、今月8日に最初に起きた大規模停電は南部にあり同国の電力供給の7割を賄うグリ水力発電所での障害がもたらしていた。この停電の完全復旧には5日要した。

2度目の停電は3月25日に発生。グリ発電所での火災が原因とされ、ロドリゲス通信情報相は犯罪人や白人の外国人が出火の背後にいると主張した。

ベネズエラでは現在、反米左派路線のマドゥロ大統領と現政権打倒を目指し暫定大統領就任を宣言したグアイド国会議長率いる野党陣営との厳しい対立が続く。

マドゥロ政権は停電について米国とベネズエラ内の同調勢力による発電所や配電線網の妨害工作が原因と主張。一方、グアイド氏はマドゥロ氏の退陣を正当化する好例とし、膨大な石油資源の収入管理の不手際やインフラ基盤の維持の失敗を非難した。

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