大統領批判の容疑者が不審死、政府は「自殺」と発表 ベネズエラ

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爆弾を仕掛けたドローン爆発の瞬間

(CNN) ベネズエラでマドゥロ大統領の暗殺未遂事件にかかわったとして逮捕された反対派の議員が不審死した。これに対して国内外から、マドゥロ政権が野党勢力や人権活動家を弾圧する一環として、この議員を殺害したと訴える声が出ている。

ベネズエラ政府によると、死亡したのはカラカス市議のフェルナンド・アルバン議員(56)。同国の情報機関の建物で8日、10階の窓から飛び降りて自殺したとしている。

ベネズエラでは8月4日、爆弾を仕掛けたドローンを使ってマドゥロ大統領の暗殺を謀ったとされる事件が発生。大統領は無事だったが、国家警備隊の7人が負傷した。アルバン議員はこの事件に関与した疑いで5日に逮捕されていた。

逮捕されてから死亡するまでの間に、アルバン議員の身に何が起きたのかは分かっていない。

アルバン議員が死亡した状況について、ベネズエラ内相の8日のツイートでは、裁判所に移送される途中で窓から身を投げたと説明した。一方、同国司法長官は国営放送VTVのインタビューの中で、アルバン議員はトイレに行く許可を求めた後、窓から飛び降りたと話すなど、内相の説明とは食い違いがある。

アルバン議員の弁護士はCNNの取材に対し、警備や監視が厳重なビルの中で、アルバン議員が見張りもなしにトイレに行き、窓から飛び降りられるはずがないと訴えた。

米州機構のアルマグロ事務総長は、アルバン議員が「拷問を行う殺人政権」の犠牲になったとの見方を示している。

野党や人権団体は、マドゥロ政権が反対派を封じ込めようと、でっち上げの容疑で何百人もの政治犯を拘束していると主張する。国連も、拘束された人が不当な扱いを受けたり拷問されたりするケースもあると指摘していた。

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