巨大な蚊が大量に繁殖、ハリケーン余波で 米ノースカロライナ州
(CNN) 米東海岸を襲ったハリケーン「フローレンス」による洪水の影響で、巨大な蚊がノースカロライナ州で大量繁殖している。
ノースカロライナ州立大学の専門家によると、この蚊は足にしま模様があり、大きさは普通に見かける蚊の2~3倍と「見るからに大きい」。学名は「プロソフォラ・シリアータ」、一般的には「ガリニッパー」と呼ばれている。犬の寄生虫を媒介することはあるが、人が刺されても一般的には害はないという。
ただし「巨大な蚊に刺されたり、巨大な蚊に何百回も刺されたりすれば、それ自体が公衆衛生問題だ」と専門家は話し、虫刺されによって重い症状が出る人もいると指摘する。
蚊に刺された際の痛みや影響は人によってさまざまだが、ガリニッパーの場合、針も大きいことから、刺されれば痛みを伴う。
この種類の蚊は米東部に生息しているが、普通の状況ではあまり見かけることはない。しかしハリケーンによる洪水でたまり水が増えると、突如として大量繁殖することがあるという。
例年、メスの蚊は大量の卵を産むものの、そのほとんどは死滅する。「しかし乾燥には耐えることができるので、洪水が起きると卵が孵化する」と専門家は解説する。
ノースカロライナ州には今、別のハリケーンが接近中。このハリケーンにより、フローレンスの影響で産み付けられた卵が孵化して問題がさらに深刻化する恐れもある。
「実際のところどうなるかは分からない」「この種に関する研究は、今回のような状況においてはあまり進んでいない」と専門家は話している。