英マンチェスター爆発の実行犯、3年前に英海軍がリビアから救出

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サルマン・アベディ容疑者/From Facebook

サルマン・アベディ容疑者/From Facebook

ロンドン(CNN) 英マンチェスターで昨年5月に起きた自爆テロの実行犯は、事件の3年前に内戦が激化したリビアから英海軍艦で救出されていたことが31日までに分かった。

事件はマンチェスター市内のコンサート会場で発生し、22人が死亡した。

実行犯のサルマン・アベディ容疑者はカダフィ政権下のリビアから英国へ逃れた両親の間に生まれ、マンチェスターで育った。

リビアに滞在していた2014年8月、19歳だった同容疑者は、弟のハシェム・アベディ容疑者ら100人以上の英国民とともに英海軍に救助された。軍艦で地中海のマルタへ運ばれ、そこから空路帰国した。

英政府の報道官によると、リビアでは当時、治安状況が極度に悪化していたため、政府が滞在中の英国民に退去を呼び掛け、軍を派遣して救出したという。

アベディ容疑者はリビアへ渡った当初、英治安当局の監視対象になっていたが、救出の1カ月前に対象から外された。マンチェスターの事件の捜査では、治安当局が当時入手できた情報に基づき、監視を打ち切った判断は妥当だったとの結論が出ている。

弟のハシェム容疑者は現在、リビアで民兵組織に拘束されている。英政府は同容疑者が事件に関与した疑いを指摘し、裁判のために身柄の引き渡しを求めているが、民兵側は応じていない。

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