リビア政府、「奴隷オークション」調査に着手 仏では抗議デモ

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リビアの「奴隷マーケット」

(CNN) アフリカから欧州を目指した移民や難民がリビアで奴隷として売買されている実態がCNNの調査報道で明るみに出たことを受け、リビア政府がこの問題について正式調査に乗り出した。フランス・パリ中心部のリビア大使館前では抗議デモが行われた。

CNN取材班は人身売買オークションの映像を入手して、10月に取材のためリビアへ向かった。

パリで18日に行われた抗議デモ参加者の1人は、「行動を起こさなければならない。このようなことを許すわけにはいかない」と語気を強めた。別の女性も「21世紀のこの時代に、人が商品のように売られるなんてありえない」と訴える。

リビア政府は不法移民対策局が中心となって人身売買オークションに関与した人物の摘発を目指すとともに、奴隷として売られた人たちの居所を突き止めて保護し、出身国へ帰国させる方針。

CNNの取材班は、リビアの首都トリポリ郊外で行われたオークションで10人以上の男性が売買される様子を目撃した。中には400ドル(約4万5000円)ほどで競り落とされた男性もいた。オークションはリビア国内9カ所で行われているという証言もあるが、毎月のように行われるオークションの数はもっと多いとみられている。

母国の紛争を逃れる目的で、あるいはより良い暮らしを求めて、毎年何万人もの人たちがリビアを経由し、密航業者を頼って欧州を目指す。

リビアにいる難民や移民の数は国連の推計で70万人。地中海を渡って欧州にたどり着いた人たちは何年も前から、暴行や拉致の被害に遭ったり、奴隷のように働かされたりした経験を語っている。

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