フェイスブックの投稿で死刑判決、言論統制強めるパキスタン

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ネットへの冒涜的投稿に反対する神学生や活動家のデモ(3月8日)

ネットへの冒涜的投稿に反対する神学生や活動家のデモ(3月8日)

(CNN) 政府がインターネット上の言論統制を強めているパキスタンで、30歳の男性がフェイスブックへの投稿を理由に死刑を言い渡されていたことが16日までに分かった。人権団体が明らかにした。

タイムア・ラザ被告(30)は、ソーシャルメディア上で預言者ムハンマドに関する冒涜(ぼうとく)的な発言を行ったとして、対テロ裁判所で10日に死刑判決を受けた。

国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、この判決が「危険な前例」になると危機感を示し、「表現の自由や信教の自由の権利をインターネット上で平和的に行使したというだけの理由で、人が法廷で裁かれることがあってはならない」と強調した。

検察によると、ラザ被告はフェイスブックの自身のページへ定期的に「冒涜的な写真や更新情報」を投稿していたとされ、4月5日にバス停で携帯電話から流れる冒涜的な内容を大音響で聞いていたとして逮捕された。

イスラムを研究する学者がラザ被告の携帯電話に保存されていた写真やフェイスブックの投稿を調べ、冒涜的と判断した。

これに対して弁護側は、ラザ被告の無罪を主張。「2人の人物がフェイスブックのチャットでタイムア(ラザ)さんをそそのかして預言者ムハンマドに反する発言をさせた。タイムアさんは冒涜的なことは言っていない」と訴えている。

判決については誤りがあったとして、2週間以内に上訴する意向を示した。

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