EU大統領、英離脱を「処罰せず」 交渉の指針発表

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EUのトゥスク大統領

EUのトゥスク大統領

マルタ・バレッタ(CNN) 英国が欧州連合(EU)離脱を正式に通知したことを受け、EUのトゥスク大統領は1日までに、離脱交渉におけるEU側の立場を示した交渉指針案を発表した。

トゥスク氏は離脱をめぐり英国を罰する考えはないと言明。「これから始まる離脱協議は難しく複雑なものになる見通しで、時には対立する場面すらあるだろう。それを避ける方法はない。EU27カ国は処罰的な対応は追求しておらず、今後もそうするつもりはない。英国のEU離脱そのものが既に十分に処罰的だ」と述べた。

ただ、EUは離脱交渉に向けて厳しい原則を提示している。

英国のメイ首相はEUからの離脱を正式に通知した書簡の中で、離脱交渉と通商協議を最初から並行して行うよう要請していた。トゥスク氏はその可能性を否定。通商協議は離脱交渉で十分な進展があった場合にのみ始まるとしている。最終的な通商合意は離脱後にならないと締結されないとの見通しも示した。

今回発表された交渉指針案では、通商に関する予備協議を始める前に進展が必要な分野として、英国内のEU市民と他のEU諸国内の英国市民の権利の保護▽英国が負担するEUの分担金や負債に基づく離脱費用の算定▽企業や組織に生じる不確実性を防ぐための明確な法的枠組み作り▽EUに残留するアイルランドと英国の一部である北アイルランドとの間の国境管理――の4点などを挙げている。

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