スペイン列車事故の運転士、脱線時に職員と通話 注意散漫か

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運転中に通話か スペイン列車脱線事故

(CNN) スペイン北西部サンティアゴ・コンポステラで起きた列車脱線事故で、業務上過失致死傷の罪に問われている運転士のフランシスコ・ホセ・ガルソン被告は、事故当時指令室の職員と電話で話していたことが、データ記録装置の情報から明らかになった。地元裁判所が30日に発表した。

裁判所によると、列車は規定速度の2倍近い時速153キロでカーブに突っ込み脱線した。ガルソン被告はこの数分前に業務用の電話で指令担当者から連絡を受け、脱線の瞬間も通話中だったとみられる。背後の物音から、同被告が書類を見ていた、あるいはめくっていた様子がうかがえるという。

列車を運行するスペインの国鉄レンフェによると、運転士は通常、無線電話や携帯電話で指令室と連絡を取っているという。鉄道交通の専門家によれば、米国では列車の運転士が運転中に携帯電話を使うことは、注意力の低下を招くとして禁止されている。

脱線した列車はカーブの手前で、コンピューター制御による自動運転区間から手動運転の区間に切り替わっていた。ガルソン被告が通話に気を取られ、切り替えを認識していなかった可能性が指摘されている。

レンフェの報道担当者がCNNに語ったところによれば、指令室では列車の位置を同時進行で正確に把握している。同被告に電話をかけた担当者も、カーブに近づいていることは知っていたはずだという。

列車は時速192キロで走行していて、カーブの約4キロ手前から減速を始める必要があった。ガルソン被告は脱線の数秒前になってブレーキをかけたが間に合わなかったとみられる。

事故による死者は79人に上り、同被告は28日に起訴された。

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