米、イラン核施設への攻撃は「所期の効果」 これまでに分かっていること

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記者からの質問に答えるヘグセス国防長官とケイン統合参謀本部議長=22日、米バージニア州アーリントン/Andrew Harnik/Getty Images

記者からの質問に答えるヘグセス国防長官とケイン統合参謀本部議長=22日、米バージニア州アーリントン/Andrew Harnik/Getty Images

(CNN) 米国のヘグセス国防長官は22日、イラン核関連施設への軍事作戦について「狙い通りの効果があった」と述べた。ただし、攻撃の全体的な影響を評価する作業は続いている。

米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長は、イランが依然として核能力を一部保持しているかどうかについて、判断するのは時期尚早だと述べた。一方、ヘグセス長官とトランプ米大統領は、イラン政府の核開発の野望は「消し去られた」との見方を示している。

イスラエルのヘルツォグ大統領はイランの核プログラムについて、CNNの取材に対し、「排除されたとは言えないが、極めて大きな打撃を受けた。イスラエルによる攻撃に加え、米国の攻撃によってもだ」と述べた。

攻撃の経緯:今回の作戦「ミッドナイト・ハンマー(深夜の鉄槌<てっつい>)」には、米当局によると航空機が125機以上投入された。ステルス爆撃機B2が大型地中貫通爆弾を10発以上フォルドゥとナタンズの施設に投下し、巡航ミサイル「トマホーク」がイスファハンを攻撃した。

イラン側の反応:イランのアラグチ外相は、「好戦的」な米政権を非難し、攻撃の結果について米国が「全面的に責任を負う」と述べた。また、今後の外交交渉には強い疑義を示した。イラン最高指導者ハメネイ師の公式声明はなお待たれている。イラン政府内には、自国の核計画への影響は大きくないとする声もある。

国内の懸念の鎮静化を図る米副大統領:米国のバンス副大統領は、さらなる中東での長期紛争に向かうのではないかと懸念する米国民や共和党内の一部を落ち着かせようと努めた。バンス氏はABCニュースの番組で「大統領は中東での長期戦は望んでいないとはっきりさせている」と語った。「米国はイランと戦争しているのではない。イランの核計画と戦っているのだ」

決断までの経緯:トランプ大統領が軍事攻撃を決断するまでには数日間にわたる公の場での熟慮があった。トランプ氏はSNSでイランへの強硬な威嚇を繰り返しつつ、一方で非公開の場では軍事行動が長期戦を招く恐れを懸念していた。19日までには、側近らの話からトランプ氏が既に実行を決めていることは明らかだった。

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