米国防長官、通信アプリで妻や兄弟とも軍事情報を共有 イエメンでの作戦めぐり
(CNN) 米国のヘグセス国防長官が、中東イエメンの反政府武装組織フーシに対する軍事作戦の詳細について、妻や弁護士、兄弟も参加していた二つ目の通信アプリ「シグナル」のグループチャットで共有していたことがわかった。このチャットに詳しい情報筋3人がCNNに明らかにした。
ヘグセス氏の判断力をめぐっては、同氏の側近からも警戒する声が上がり始めている。警鐘を鳴らしているのはヘグセス氏の元報道官のジョン・ウリオット氏をはじめ、顧問のダン・カルドウェル氏や次席補佐官のダリン・セルニック氏などヘグセス氏によって先ごろ職務停止となった高官3人ら。
CNNが入手した声明によれば、ウリオット氏は「国防総省はこの1カ月間、完全な混乱に陥っている。機密の作戦計画の漏洩(ろうえい)から大量解雇まで、機能不全は今や、大統領にとって大きな障害となっている。大統領は上級幹部から、より良い対応を受けるべきだ」と述べた。
ヘグセス氏は今回のチャットとは別に、先月閣僚らと軍事作戦についてシグナルで情報共有を行っており、これについて国防総省から調査を受けている。こちらのチャットは、ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)が誤って追加した米誌アトランティックの編集者がやり取りの内容を公表していた。
情報筋によれば、二つ目のチャットは同氏指名承認のための公聴会のさ中に、ヘグセス氏の側近が戦略を練るために設定した。
情報筋によれば、ヘグセス氏は承認後も個人の携帯電話でチャットを使って連絡を取り続けた。二つ目のチャットでもフーシへの攻撃についての情報を共有していたという。
ヘグセス氏の兄弟と弁護士も国防総省で仕事をしている。妻のジェニファー氏は、ヘグセス氏の就任当初、外国の指導者らとの会合に定期的に出席していたが、国防総省で働いているわけではない。全員がセキュリティークリアランス(国家機密情報へのアクセス権限)を持っているのかは不明。