ウクライナ兵士訓練は維持、追加軍事支援の資金枯渇も 米

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米国は、追加の軍事支援に必要な資金の払底が続くなかで、ウクライナ軍への訓練は維持していることを明らかにした/Eva Hambach/AFP/Getty Images/File

米国は、追加の軍事支援に必要な資金の払底が続くなかで、ウクライナ軍への訓練は維持していることを明らかにした/Eva Hambach/AFP/Getty Images/File

(CNN) 米国防総省は28日までに、連邦議会で党派間の調整が難航しウクライナへの追加の軍事支援に必要な資金の払底が続くなかで、ウクライナ軍兵士約1600人を集めた欧州や米国内での訓練は維持していることを明らかにした。

ドイツのグラフェンベーアーでは約1500人が今なお兵器操作、指揮官養成や戦力再構成などの訓練を受けている。同地には米軍が欧州で抱える最大規模の訓練基地がある。

欧州やアフリカを管轄する米陸軍統合軍の報道担当者によると、独ラインラント・プファルツにある米軍基地ではウクライナ兵士80人が訓練を続けている。

また、米アリゾナ州トゥーソンでは少人数のウクライナ人操縦士がF16型戦闘機の飛行方法などを学んでいる。米国防総省のワランダー国防次官補(国際安全保障問題担当)は最近、この教習の目標はウクライナ側によるF16の運用を今年実現させることと説明。課題には整備士養成や予備部品や弾薬の管理なども含まれるとした。

米国がこれまで提供した様々な訓練事業に加わったウクライナ軍兵士は約1万8000人。異なる軍部門を組み合わせた統合戦闘演習などが盛り込まれている。

複数の有志国もウクライナ軍の教練を進めており、計80カ所にある訓練地を訪れたウクライナ兵士は11万8000人以上に達するという。

バイデン米政権はウクライナに対する総額614億ドル(約9兆1000億円)相当の追加の軍事支援の実現を図っている。ただ、メキシコ国境の治安対策や移民問題の政策に関する議会内の駆け引きも絡み先行きは不透明となっている。

米国がウクライナへ差し向けた最後の軍事支援は、昨年12月27日に発表した最大2億5000万ドル相当だった。以前に打ち出した支援策に基づき在庫分を取り崩す形で一部の兵器や装備をウクライナへ引き渡す作業は続行している。

ワランダー国防次官補は、ウクライナは軍部隊への武器弾薬の供給のあり方について懸念を抱いていると指摘。ロシア軍に立ち向かえる十分な弾薬の確保も危惧していると続けた。

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