トランプ氏が出廷、わずかな時間証言 名誉毀損の民事裁判 米NY

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法廷で証言台に立つトランプ氏=25日、米ニューヨーク/Jane Rosenberg/Reuters

法廷で証言台に立つトランプ氏=25日、米ニューヨーク/Jane Rosenberg/Reuters

(CNN) 米ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁で25日、トランプ前大統領に対して名誉毀損(きそん)に基づく損害賠償を求める裁判の公判が開かれ、トランプ氏が5分弱の短い間証言台に立った。トランプ氏は米大統領選の共和党候補指名を目指して、東部ニューハンプシャー州の予備選で勝利を収めたばかり。

裁判は元雑誌コラムニストのE・ジーン・キャロル氏が起こしたもので、2019年のトランプ氏の発言が名誉毀損に当たるとして1000万ドル(約15億円)の賠償を求めている。

キャロル氏は昨年、トランプ氏から性的暴行を受け名誉を毀損されたと主張する別の民事訴訟で勝訴の評決を得ている。

最終弁論は26日朝に予定され、昼までには評決が出る可能性がある。

25日の公判のポイントをまとめた。

トランプ氏が証言台に

出廷を巡るやりとりが数日続いた後、トランプ氏は結局25日に出廷し、わずかな時間証言を行った。トランプ氏が以前の評決を蒸し返さないように、判事が被告側の質問内容を事前に明確にした。

トランプ氏は性的暴行を訴えるキャロル氏の主張を否定するという以前からの立場を崩さず、自分や自分の家族、地位を守りたいと述べた。

トランプ氏は被害者を装う

注目されるのはトランプ氏の発言内容自体より、自らが出廷すると決めたことだ。トランプ氏は裁判所から証言や出廷を命じられておらず、カメラも法廷にない状況で、繰り返し法廷に姿を見せている。

トランプ氏は出廷について、公職復帰を妨害され、個人やビジネス上の名誉を傷つけられる大きな陰謀の被害者だとのストーリーをさらに進められるチャンスと捉えているとみられる。

トランプ氏弁護団はキャロル氏を攻撃

トランプ氏の弁護士アリナ・ハッバ氏は、トランプ氏から名誉毀損の発言をされた結果身の危険が生じたとのキャロル氏の主張の信ぴょう性が低いと証明しようとした。

ハッバ氏はキャロル氏の長年の友人で元テレビリポーターのキャロル・マーティン氏に質問する中で、キャロル氏がマーティン氏に送ったテキストメッセージに、当時安全に対する懸念が全くないとの記述があったと指摘した。

トランプ氏側はこのメッセージがキャロル氏の話が誇張であることを示す重要な証拠として提示しようとしている。

キャロル氏弁護団はテープを再生

キャロル氏の弁護団は、トランプ氏が行った個人資産に関する証言や、キャロル氏を知らないと述べ名誉毀損の発言をした映像を再生した。

また、トランプ氏による以前の証言やメディアでの発言も再生。トランプ氏はその中でキャロル氏を「病気」と呼び、キャロル氏の弁護士を訴えると脅したり、自分に降りかかる「作り話」についてまくしたてたりする様子が映っていた。

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