パレスチナ系学生銃撃 西岸より安全と信じた米国で被害、容疑者は無罪を主張

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パレスチナ系学生銃撃、容疑者が出廷 米

(CNN) 米バーモント州バーリントンの街頭でパレスチナ系の学生3人が銃撃された事件で、容疑者の男が26日に殺人未遂容疑で逮捕され、27日の罪状認否で無罪を主張した。

バーリントン警察は27日の記者会見で、動機については引き続き捜査を続けていると説明した。

逮捕されたのはジェイソン・イートン容疑者(48)。チッテンデン郡州検事は27日、「ヘイトクライム(憎悪犯罪)を裏付ける証拠はまだ入手していない。だが間違いなく憎しみに満ちた行為だった」と指摘した。

事件が起きたのは25日。感謝祭の連休を利用してバーリントンの親類を訪れていた20歳の学生3人が、通りを歩いていたところを銃撃された。被害者のおじで、感謝祭に3人を招いていたリッチ・プライスさんによると、3人とも27日の時点で集中治療室に入院しているという。

米バーモント州バーリントンでパレスチナ系の学生3人が銃撃されて負傷する事件があった/Institute for Middle East Understanding
米バーモント州バーリントンでパレスチナ系の学生3人が銃撃されて負傷する事件があった/Institute for Middle East Understanding

米国では10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、イスラム系やアラブ系の住民が狙われる事件の急増が伝えられていた。

警察が事情を聴いた被害者は、「自分たちが英語とアラビア語で話しながら通りを歩いていたところ、容疑者が何も言わずにただ近づいてきた」と証言。「容疑者と面識はなく、過去に会ったこともない」と話しているという。

バーリントン警察によると、イートン容疑者は現地時間の26日午後、現場付近で逮捕された。同容疑者は現場に面した集合住宅の住人で、捜査関係者によれば、自宅を捜索した結果、380口径のルガー製半自動拳銃が発見された。アルコール・たばこ・火器爆発物取締局(ATF)が被害者から回収された銃弾や現場から回収された薬莢(やっきょう)との照合を行い、関連性が確認された。

イートン容疑者側の弁護士は27日の罪状認否で、ヘイトクライムの可能性について推測するのは「時期尚早」だと主張した。

殺人未遂で有罪になった場合、終身刑を言い渡される可能性がある。バーモント州の検察も、ヘイトクライムの可能性があるとみて捜査していることを明らかにした。

イートン容疑者は11カ月前から金融サービス会社に勤めていたが、この会社によれば、11月初旬に解雇されていた。

米国はパレスチナより安全だと思っていた

被害者の学生3人は米国の大学に留学する前、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区で非営利団体が運営するラマラの学校に通っていた。

同校のラニア・マーイエ校長によると、3人のうち、ヒシャム・アワルタニさんは脊椎(せきつい)を撃たれているが、容体は安定している。母のエリザベス・プライスさんは息子に面会するため、ラマラを離れて米国に渡航しようとしているという。

医師はアワルタニさんの体を固定して脊椎の血流を増やそうとしているといい、マーイエ校長は「彼が歩けることを祈っている」と話した。

もう1人の被害者、キナン・アブダルハミドさんのおじのラディ・タミミさんは27日にバーリントンで記者会見し、ラマラより安全だと信じていた米国でおいが撃たれたことに憤りをあらわにした。

「キナンは西岸で育ち、私たちはずっと、西岸の方が危険だと思っていた。だから彼を渡米させたのは正しい判断だと思っていた。その判断が裏切られたように感じる」

アワルタニさんのおじのリック・プライスさんも、今回の銃撃は「この国の片隅に存在する憎しみ」を反映していると語り、「この国に存在する銃暴力という病を物語る」と指摘した。

プライスさんもタミミさんも、憎悪を動機とする銃撃だったことを恐れるとしながらも、適正手続きと推定無罪を信じると話している。

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