米ロ二重国籍の人物、米国でのスパイ活動で訴追

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米国でのスパイ活動で訴追されたロシアと米国の二重国籍を持つエレナ・ブランソン被告/Russian Center New York/Facebook

米国でのスパイ活動で訴追されたロシアと米国の二重国籍を持つエレナ・ブランソン被告/Russian Center New York/Facebook

(CNN) 米ニューヨーク南部連邦地検は8日、ロシア政府の工作員として米国内で違法なスパイ活動に従事していたとして、米ロの二重国籍を持つ人物を起訴した。

起訴状によると、エレナ・ブランソン被告は外国から資金援助を受けて政治活動に携わる「外国代理人」の登録をせずにロシア政府の工作員として活動し、査証(ビザ)詐欺を共謀し、連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をした罪に問われている。

少なくとも2011年以降、ロシア政府や当局者らに代わって、米国内でロシアの国益増進を図ったとされる。具体的には、ロシア当局者らと米国の政治家、実業家の会合を手配したり、ロシアをPRする組織を運営してイベントを開いたりしていた。

16年3月にはロシアの閣僚から要請を受け、当時共和党の大統領候補だったトランプ前大統領やその娘との面会を実現するために、会合への招待状の草案を作成した。ただし、トランプ氏らがこの会合に出た形跡はない。

被告がニューヨーク市内で運営していた組織「ロシアン・センター・ニューヨーク」は、ロシア政府から数万ドルの資金を受け取り、同国の当局者から直接指示を受けていたとされる。

検察によれば、被告はプーチン・ロシア大統領とも連絡を取っていた。米国の若者向けに「アイ・ラブ・ロシア」と銘打ったキャンペーンを仕掛けたこともあるという。

20年9月にFBIの事情聴取を受けたが、ロシア当局者の要請で米国の有力者との面会を手配したことはないと主張した。FBIが同年、組織の事務所を捜索してから約1カ月後に、モスクワへ渡ったとされる。

被告は昨年、ロシア国営テレビとのインタビューで、米国で逮捕される可能性が高いことを恐れて出国したと話していた。

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