米上院、388兆円規模の予算決議を承認 福祉や気候変動対策に投資

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米上院民主党のチャック・シューマー院内総務/Kevin Dietsch/Getty Images

米上院民主党のチャック・シューマー院内総務/Kevin Dietsch/Getty Images

(CNN) 米上院は11日未明、社会福祉や気候変動対策に総額3.5兆ドル(約388兆円)を投資する予算決議案を承認した。民主党のバイデン政権が掲げる医療、子育て支援、環境保護などを柱とした経済政策の実現に道を開いた。

予算決議案は10日午後からの審議で修正と採決を繰り返した末、11日午前4時前に賛成50、反対49で承認された。

今後さらに下院で承認されれば、民主党は単純過半数での可決を可能にする「財政調整措置」を活用し、野党・共和党によるフィリバスター(議事妨害)を回避して審議を進めることができる。

下院は現在休会中だが、民主党のホイヤー下院院内総務は10日、議員らに送付した書簡で、今月23日に再開して予算決議案の審議に入る方針を示した。

ただし民主党はその後、党内の穏健派から革新派まで全員が合意できる具体的な財政支出案を作成する必要がある。上院の議席は与野党50ずつで、党内から1人でも離反者が出れば単純過半数に届かなくなるからだ。

財源としては富裕層への増税などが検討されているが、共和党や民主党穏健派からはコストを問題視する声も強く、成立までには数カ月に及ぶ曲折が予想される。

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