コロナ患者の両肺移植手術が成功、提供者も過去に感染 米

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(CNN) 米ノースウェスタン大学医学部の医師チームは20日までに、新型コロナウイルスの男性患者に対し新型コロナの感染歴がある人物が提供した両肺の移植手術を実施し、成功したと発表した。

報道発表文で、この種の手術は初の事例の1つとみられるとした。

手術を担当したアンキット・バラト博士は画期的な肺移植手術と指摘。約3000万人もの米国民が新型コロナにかかり、このうちの多くが臓器の提供者として登録されていると説明。新型コロナの感染が原因でこれらの寄贈を拒むのなら提供者の人数が激減し、需給面で大きな不均衡が生じると述べた。

今回の両肺の提供者は感染した際、軽度な症状を示し、その後亡くなったが新型コロナが死因ではなかった。肺には新型コロナウイルスによる損傷が見られず、移植手術に適合すると判断した。

医師チームは手術前に肺液を検査、損傷の程度を調べるための肺の生体検査も行っていた。

手術を受けたのは米イリノイ州に居住の60代の男性で、新型コロナには昨年5月に感染。症状が悪化したため体外式膜型人工肺(ECMO)を装着されてもいた。

手術は2月下旬に実施された。男性が移植手術リストに載せられた1週間後の施術だったという。

同大医学部で感染症疾病と臓器手術を専門にする博士は、多くの臓器移植センターなどでは現在、両肺移植手術を中心に提供者を通じた新型コロナ感染への懸念があると指摘。今回の手術はこれらの提供者の臓器を安全に利用出来ることを示したと強調した。

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