米議会、バイデン氏勝利確定 トランプ氏支持者の暴徒化で票の集計遅延

連邦議会議事堂の建物。6日午後にはトランプ氏支持者が暴徒化し、建物の議場などに侵入した/Stefani Reynolds/Bloomberg/Getty Images

連邦議会議事堂の建物。6日午後にはトランプ氏支持者が暴徒化し、建物の議場などに侵入した/Stefani Reynolds/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 米連邦議会は7日未明、大統領選の選挙人投票の集計を完了し、バイデン次期大統領の勝利を確定した。前日午後にはトランプ氏があおった同氏支持者のデモ隊が連邦議会議事堂に乱入し、上下両院から議員が退避する事態となった。

上下両院合同会議で議長を務めるペンス副大統領がバイデン氏の勝利を発表した。その前には共和党議員からアリゾナ州とペンシルベニア州から送付された投票に対する異議が申し立てられたが、上下両院とも圧倒的多数で異議を否決した。

バイデン氏は選挙人投票の過半数270票を超える306票を獲得。トランプ大統領は232票だった。

深夜まで及んだ合同会議は通常の選挙人投票の集計とは全く異なるものとなった。トランプ氏支持者の議事堂内への侵入により手続きは一時停止し、再開するまで数時間を要した。

ペンス副大統領は午後8時過ぎに再開した上院の会議の冒頭、「今日我々の議事堂に大惨事をもたらしたすべての人々に伝えたい。あなた方は勝利しなかった」「我々はこの議会に再び集まり、世界は我々の民主主義の回復力と強さを再び目撃するだろう。この議事堂での前例のない暴力と破壊行為の後であってもだ」と発言した。

上院共和党トップのマコネル院内総務は、議会が「今日目撃した混乱した集団よりさらに巨大な脅威に立ち向かった」「彼らは我々の民主主義を破壊しようとしたが、失敗した」と述べた。マコネル氏は合同会議で選挙の結果を覆そうとするトランプ氏の試みに抵抗してきた。

マコネル氏はまた「憲法は議会の我々に限定的な役割を与えている」「有権者が、裁判所が、各州がみな声を上げている。もし我々が彼らを覆せば、それは我々の共和制を永遠に損なうことになるだろう」とも語った。

会議が再開する中、民主党や一部の共和党議員からは会議前のトランプ氏の発言を問題視し、暴徒をそそのかした責任の一端がトランプ氏にあると非難した。

民主党のシューマー上院院内総務は「この暴徒は大部分、トランプ大統領のやったことだ。彼の言葉やうそでそそのかされた」「今日の出来事はほぼ間違いなく彼なくしては起きなかっただろう」と述べた。

ユタ州選出の共和党上院議員で2012年大統領選の同党候補者だったミット・ロムニー氏は「我々が集まっているのは、自己中心的な男の傷ついたプライドと、その彼が過去2カ月間にわたり意図的に虚偽の情報を与え、今朝行動するようにけしかけた支持者の怒りのためだ」「今日起きたことは米国大統領がそそのかした反乱だ」と述べた。また、トランプ氏の異議を支持する投票をした人物は「我々の民主主義への前例なき攻撃に加担した者として永遠に見られるだろう」との警告も発した。

上院ではアリゾナ州の結果に対する異議が93対6、ペンシルベニア州の結果に対する異議が92対7で否決された。

下院では大半の共和党議員が選挙結果への異議に賛成票を投じた。アリゾナ州の結果に対する異議は303対121、ペンシルベニア州の結果に対する異議は282対138で否決された。民主党は全員が異議に反対した。共和党下院のマッカーシー院内総務は異議に賛成した。

暴動の発生で選挙人投票への異議を計画していた共和党上院議員の数人が翻意した。

インディアナ州選出のマイク・ブラウン上院議員は「今日が物事を劇的に変えた」「この醜い日を過去のものにしよう」と述べた。

5日にジョージア州での上院選決選投票で敗れたケリー・ロフラー氏は、同州の大統領選の結果に異議を唱えようと準備していたが、気持ちの変化を吐露。「議会の議場での暴力、無法、包囲は許されるものではなく、私が異議を唱えて守りたかったものへの直接の攻撃を意味する。神聖な米国の民主主義のプロセスだ」と述べた。

スティーブ・デインズ上院議員(モンタナ州)、ジェームズ・ランクフォード上院議員(オクラホマ州)も共同声明で異議を唱えるのをやめると発表。「議会全体が団結して選挙結果を認証する票を投じる必要がある」と述べた。

ただ、すべての共和党上院議員が反対を取り下げたわけではない。テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)は暴動発生前にアリゾナ州の結果への異議を表明。ミズーリ州選出のジョシュ・ホーリー議員は暴力を非難した上で、上院の議場は選挙に関する主張を議論するのに適当な場所だと発言。ペンシルベニア州の結果への異議を申し立てた同州選出のスコット・ペリー下院議員に同調した。これにより議場は再び分かれて、2度目の討論と投票が行われる運びとなった。

上院でアリゾナ州の結果への異議に賛成したのは、クルーズ氏、ホーリー氏のほかシンディ・ハイドスミス議員(ミシシッピ州)、ロジャー・マーシャル議員(カンザス州)、ジョン・ケネディ議員(ルイジアナ州)、トミー・タバービル議員(アラバマ州)。ペンシルベニア州の結果への異議にはリック・スコット氏(フロリダ州)とシンシア・ルミス氏(ワイオミング州)がさらに加わったが、ケネディ氏は結果の認証側に票を投じた。

バイデン氏はデラウェア州からの演説で、トランプ氏に暴動を止めるように要求。「我々の民主主義は前例のない攻撃にさらされている。自由の砦(とりで)である連邦議会議事堂での襲撃だ」と言及した。

その後トランプ氏は抗議する人々に向けて、盗まれた選挙との根拠のない主張を繰り返しつつも家に戻るよう呼びかける映像を公開。「今は家に戻る必要がある。平和を保たなければいけない」「法と秩序を保たなければいけない」と発言した。

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