火災被害の米海軍強襲揚陸艦、退役・解体へ

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地元警察のボートが「ボノム・リシャール」の消火に当たる様子=米サンディエゴ海軍基地/Lt. John J. Mike/US Navy

地元警察のボートが「ボノム・リシャール」の消火に当たる様子=米サンディエゴ海軍基地/Lt. John J. Mike/US Navy

(CNN) 米海軍は火災が発生した強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」を退役させ、解体する方針を1日までに明らかにした。同艦の損傷を検証したところ、修復には膨大な費用がかかることが判明したとしている。

ボノム・リシャールは今年7月、保守整備と改修のため米カリフォルニア州サンディエゴの海軍基地に停泊中、火災に見舞われた。

米海軍の当局者によると、修復に必要なコストは25億~32億ドル(約2600億~約3340億円)と、同軍の近代以降の歴史上最大規模となる見通し。修復完了までは5~7年かかるとされ、船体の6割程度を新たな部材で置き換える必要があるという。

海軍のケネス・ブレイスウェイト長官は声明で、損傷の度合いについて大掛かりな検証を行い、あらゆる対応を考察、検討した結果、同艦の修復は財政的な責任を果たしうるものではないとの結論に達したと述べた。

海軍はこのほか、ボノㇺ・リシャールの残存部分を病院船など別種の艦船に転用する際のコストも試算した。しかしこの場合も10億ドルを超える費用がかかり、新たに艦船を製造する方が安上がりであることが分かった。

これに対し退役と解体にかかるコストは3000万ドルにとどまり、作業は9~12カ月で完了するとみられる。

海軍の地域整備拠点を統括するエリック・ヴァー・ヘイジ少将は先月30日、記者団に対し、ボノㇺ・リシャールを退役させることを伝えた。

複数の当局者らによれば、ブレイスウェイト長官など海軍の上層部が先週の時点で決定を下していたという。

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