ともに医師の父と息子、新型コロナに感染し5週違いで死去 米フロリダ州

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地元でよく知られたフロリダ州の父子の医師が、新型コロナ感染により相次いで死去した/Courtesy Vallejo Family

地元でよく知られたフロリダ州の父子の医師が、新型コロナ感染により相次いで死去した/Courtesy Vallejo Family

(CNN) 米フロリダ州で、よく知られた父子2代の医師がこのほど、新型コロナウイルス感染による合併症のため相次いで死亡した。遺族が明らかにした。

亡くなったのはカルロス・バジェホ医師(57)と父親のホルヘ・バジェホ医師(89)。今年の父の日だった6月21日の早朝、病院に搬送され、息子のチャーリーさんによると5週間違いでともに息を引き取った。

ホルヘ氏は元産婦人科医で、45年にわたりマイアミ地域の妊婦や患者を診てきた。世界最小水準の赤ちゃんの出産にも携わったことで知られ、地元では名士と目されていた。

産婦人科医として現役だったころのホルヘ・バジェホ氏/Courtesy Vallejo family
産婦人科医として現役だったころのホルヘ・バジェホ氏/Courtesy Vallejo family

ホルヘ氏は1965年、当時2歳だったカルロス氏ら家族を連れてキューバのグアンタナモからマイアミに移り住んだ。3人の息子は全員医学を学んだ。

カルロス氏は現役の医師として、今回の新型コロナ感染拡大の最前線で働いていた。防護具で完全装備し、常時大勢の患者の治療に当たった。

息子のチャーリーさんはCNNの取材に答え、父親の治療の様子について、家族のように患者に接していたと振り返った。

「十分すぎるほど面倒を見ていた」「父はヒーローとして亡くなった」(チャーリーさん)

父と同じ医師の道に進んだカルロス氏。死の前まで新型コロナの患者の治療に従事していた/Courtesy Vallejo family
父と同じ医師の道に進んだカルロス氏。死の前まで新型コロナの患者の治療に従事していた/Courtesy Vallejo family

ホルヘ氏が息を引き取った6月27日、カルロス氏も病室で自身に感染したウイルスと闘っていた。家族はビデオ通話アプリを使って、カルロス氏に父の訃報(ふほう)を伝えた。

それから5週間後の8月1日、カルロス氏も亡くなった。チャーリーさんによると同氏に持病はなかったという。

バジェホ一家で新型コロナに感染したのは5人。この中にはカルロス氏の妻も含まれる。遺族らはカルロス氏について、細心の注意を払っていたものの患者を治療する中で感染してしまったと考えている。

カルロス氏を含め、米国で新型コロナの治療中に感染して死亡した医療従事者の数は現在までで900人を超えている。

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