ISIS少年兵殺害の罪に問われた米隊長、軍法会議で無罪に

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妻と並んで軍法会議を後にするエディー・ギャラガー隊長/Sandy Huffaker/Getty Images

妻と並んで軍法会議を後にするエディー・ギャラガー隊長/Sandy Huffaker/Getty Images

(CNN) 2017年にイラク北部モスルで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の少年兵を殺害した罪などに問われていた米海軍特殊精鋭部隊シールズの隊長が、2日の軍法会議で無罪を言い渡された。

エディー・ギャラガー隊長は当時、イラク軍に拘束されて米衛生兵の手当てを受けていた12歳のISIS戦闘員をナイフで刺し殺したとして、軍法会議にかけられた。

隊長はその後、少年兵の遺体のそばでポーズを取って写真撮影し、「私がナイフでやっつけた」というコメントを付けて別の人物に送信したとされる。さらに帰国後、部下に口止めして捜査を妨害した罪にも問われた。

軍法会議では現場にいた米兵2人が証言したが、このうち1人は証人としての免責を認められて供述を翻し、少年兵を殺害したのは自分だと主張。イラク軍の拷問を受けるのはかわいそうだと考え、呼吸用のチューブをふさいで窒息死させたと話した。

陪審員はギャラガー隊長が少年兵を殺した罪、捜査を妨害した罪について証拠はないと判断し、無罪の評決を下した。

隊長はこの件とは別に、複数の非戦闘員を銃撃したとして殺人未遂の罪にも問われていたが、やはり無罪を言い渡された。ただし、遺体と写真を撮った罪では有罪となった。これは最大で禁錮4カ月の刑に相当する。

量刑は3日に言い渡されるが、軍法会議の前に拘束されていた期間が4カ月を超えるため、隊長は同日中に釈放される見通しだ。

隊長の妻は2日の評決を受けて、夫は米国の敵と戦ってきた「正義の人」だと語り、責任を取るべきなのは特殊部隊司令部だと訴えた。

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