容疑者に突進して死亡、生徒の葬儀に大好きだった「ジープ」が集結
(CNN) 米コロラド州の学校で起きた銃乱射事件で、容疑者を阻止しようとして命を落とした男子生徒の葬儀が、デンバー郊外の教会で営まれた。会場周辺の道路は、この生徒が大好きだった「ジープ」の車で埋め尽くされた。
死亡したケンドリック・カスティーヨさん(18)はとにかくジープが大好きで、お金を貯めて自分の愛車を購入していた。それを知った地元のジープ愛好家団体「コロラド・ジープ・ガールズ」がカスティーヨさんに敬意を表し、遺族を教会まで先導した。
同団体がソーシャルメディアに掲載した呼びかけでは、800人以上の「ジーパー」が、車列に参加すると表明した。
「地域社会の人たちが集まって、できる限りのサポートをしたいと思った」。同団体創設者のキャサリン・ファナロさんはCNN系列局のKCNCにそう語る。「これほど大きくなるとは思わなかった。ジーパーだけでなく、四駆車の愛好者なども、参加したいと言ってくれた」
カスティーヨさんの愛車だった緑色のジープ「チェロキー」も車列に加わり、後続のジープは親友が運転した。
ゆっくりと進む長いジープの車列には、警察車両も加わっていた。ダグラス郡保安官事務所は、カスティーヨさんの勇気ある行動に敬意を込めて、警察車両が初めて市民のために車列をつくったと話している。
7日に起きた事件では、授業中に銃を抜いて発砲を始めた容疑者を止めようと、カスティーヨさんが突進して命を落とした。ほかの3人の生徒も容疑者に飛びかかり、銃を奪って取り押さえた。