米警察の武器が「軍隊」並みに、国防総省などが譲渡

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同州セントルイス郊外にあるファーガソンでは今月初旬、警官によるアフリカ系(黒人)米国人男性の射殺事件が発生、これに抗議する住民のデモや暴動、警官隊との衝突が起き、不穏な情勢が続いている。この事件では重武装した警官隊が住民に対峙(たいじ)し、行き過ぎとの批判も出ていた。

次期大統領選で共和党の有力候補の1人と目されるランド・ポール上院議員は米週刊誌タイムへの投稿で、ファーガソンの事件での警察の対応に触れ、「伝統的な警察の業務というより戦争状態での対応に近い」と批判。ホルダー司法長官も治安機関と地域社会の間には信頼構築が必要と主張。「軍装備品と車両の配備が矛盾したメッセージを伝えることを大きく懸念する」と指摘した。

国防総省は昨年秋、ファーガソンの警察に兵員装甲輸送車2両を譲渡していた。地元警察首脳は警察が軍隊化していることを否定。「戦術的な作戦に使っている」と強調した。

警察による兵器の重武装化は、事件対応などで致命的な実力行使につながりかねないとの指摘もある。

米上院軍事委員会のカール・レビン委員長は15日、地方警察などへの武器譲渡について装備品などで麻薬密輸組織に圧倒されることを懸念しての措置だったと説明。ただ、国防総省が譲った装備品が意図的に使われたのなら、同委はこのプログラムを再検討すると述べた。

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