米AOLダイヤルアップ接続サービス、9月で終了 映画やドラマに登場した90年代の象徴

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2009年当時のAOLのホームページ/Paul Sakuma/AP

2009年当時のAOLのホームページ/Paul Sakuma/AP

ニューヨーク(CNN) 米国でインターネットに初めて接続する何百万人ものユーザーが利用していたかつてのプロバイダー大手AOL(旧アメリカ・オンライン)が、30年以上続けてきたダイヤルアップ接続サービスを9月で終了する。

AOLは1990年代から2000年代初めにかけてインターネットを普及させたプロバイダー。このほどウェブサイトに告知を掲載し、「定期的に行っている製品の評価で、ダイヤルアップインターネットの打ち切りを決定した」と発表し、30年以上続いたダイヤルアップ接続サービスを9月30日で終了することを明らかにした。

ブロードバンド接続やワイヤレス接続が主流になる中でも、AOLは固定電話回線経由で接続する低速のダイヤルアップ接続サービスを続けていた。23年の米国勢調査によれば、固定電話回線経由でインターネットに接続している利用者は約16万人だった。

映画「ユー・ガット・メール」やテレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」にも登場するAOLは、1990年代のポップカルチャーの象徴であり、接続時の電子音やメールの着信を知らせる音声は当時の米国人の日常生活の一部だった。無料体験版のCDで頻繁に郵便受けをあふれ返らせたのもAOLだった。

しかしダイヤルアップ接続の衰退に伴ってAOLの勢いも衰え、インスタントメッセージングサービスの「AIM」は2017年に終了。AOL本体はさまざまな企業に買収された後、現在はヤフーなどと共に投資会社の傘下にある。

AOL広報によると、ダイヤルアップ接続以外のインターネット接続サービスや製品は引き続き利用できる。

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