アダルトサイト「ポルノハブ」、フランスからのアクセス停止 年齢確認の規制めぐり
ロンドン(CNN) 世界最大級とされるアダルトサイト「Pornhub(ポルノハブ)」などの運営会社アイロは4日、ユーザーの年齢確認を義務付けるフランスの新法に反対して、フランスからのウェブサイトへのアクセスを遮断した。
アイロ幹部は声明で、4日から、フランス国内のプラットフォームへのアクセスを停止するという苦渋の決断を下したと述べた。
一方、フランスの規制当局は3日の声明で、アイロがフランス国内の成人向けのものを含むコンテンツへのアクセスを停止することで、規制で定められた「未成年保護の要件を回避すること」を選択したと述べた。当局は、個人データの保護を確保しながら、ユーザーの年齢を確認することができる技術的な解決策が市場に数多く存在するにもかかわらず、アイロがそうした選択を行ったと言い添えた。
アイロの幹部は、長年にわたりフランス政府と協力し、何百万人ものフランス人のデータについて、プライバシーの侵害やハッキングにさらすことなく、ユーザーの年齢を確認する方法を見つけようとしてきたが、実現できなかったと述べた。
アイロの親会社であるカナダの投資会社エシカル・キャピタル・パートナーズは、ユーザーの年齢確認はスマートフォンやパソコンといった端末から行うべきであり、ポルノサイトではなく、アップルやグーグル、マイクロソフトなどのIT企業が責任を負うべきだと主張した。
ポルノハブによれば、2024年にフランスは米国に次いで1日当たりの視聴者数で世界2位となった。
フランスは昨年、ポルノサイトに対して、より厳格な年齢確認技術の導入を義務付ける法律を制定した。