AI倫理の著名研究者が離職、グーグルに非難の声

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人工知能(AI)の倫理学に関する研究の草分けとして知られるティムニット・ゲブル氏/Kimberly White/Getty Images

人工知能(AI)の倫理学に関する研究の草分けとして知られるティムニット・ゲブル氏/Kimberly White/Getty Images

一方、グーグルのAI部門責任者ジェフ・ディーン氏は従業員に宛てた3日付の電子メールで、審査用の論文は締め切りの2週間前までに提出しなければならないという規則をゲブル氏が守らなかったと説明。論文については社内審査の結果、「発表の基準を満たしていなかった」とした。

これに対してゲブル氏が、自分がグーグルに残る条件を提示して、その条件が満たされなければその日付でグーグルを辞めると通告してきたとディーン氏は説明する。

ゲブル氏はこれについて、論文の撤回を指示された経緯に関する透明性や、ディーン氏などAI担当幹部と会って研究者の処遇について話し合うことを求めたとしている。

ディーン氏は「グーグルを辞めるという彼女の決断を我々は受け入れ、尊重する」とした。

グーグルの同僚や研究者からは、ゲブル氏が2日にツイッターで事態を公表した直後から、支持表明が相次いでいる。この中にはゲブル氏と共同でチームリーダーを務めていたマーガレット・ミッチェル氏や、2018年の論文の共著者ジョイ・ブオラムウィーニ氏も含まれる。

ゲブル氏がグーグル退社に追い込まれたことを非難し、論文に関するグーグルの判断について透明性を要求する投稿には、4日までにグーグルの従業員1300人以上、学術界やAI分野の研究者など1600人以上の署名が集まっている。

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