米NSAの情報収集、NY連邦地裁は「合憲」
ワシントン(CNN) 米国家安全保障局(NSA)が米国内の電話通信記録などのデータを秘密裏に収集していたことが明らかになった問題で、ニューヨークの連邦地裁のポーリー判事は27日、この活動は合憲との判断を下した。
ポーリー判事は、愛国者法の条項に基づく電話通信記録の収集は合憲としたうえで、実際にこれを行うべきかどうかは行政と立法が決めることだと述べた。
訴えを起こしていた人権団体、全米市民自由連合(ACLU)は、合憲の判断に「非常に失望した」との声明を発表し、上訴の構えを示した。
NSAの情報収集活動は今年6月、エドワード・スノーデン米中央情報局(CIA)元職員が暴露した。この中で、NSAがテロ防止を目的に、米国内のほぼすべての電話通信について電話番号や発信場所などの情報を収集していたことが判明し、プライバシーの侵害だとして違憲性を主張する訴えが相次いでいる。
ワシントン連邦地裁は先週、「ほとんど全体主義国家のよう」な活動であり、違憲の可能性が高いとの見解を示していた。今回ニューヨークの連邦地裁が異なる判断を下したことで、この問題は最高裁へ持ち込まれる可能性が高まったとみられている。