ジョブズ氏死去から1年、次のスティーブ・ジョブズは現れるのか

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左からジェフ・ベゾス氏、マーク・ザッカーバーグ氏、マリッサ・メイヤー氏

左からジェフ・ベゾス氏、マーク・ザッカーバーグ氏、マリッサ・メイヤー氏

ジェフ・ベゾス氏(アマゾン・ドット・コム最高経営責任者=CEO)

アップルでのジョブズ氏の役職と同様、ベゾス氏はアマゾンの創業者であり、CEOだ。発表イベントでもジョブズ氏のような片鱗を見せている。昨年の「キンドル・ファイア」の発表会では、画期的な製品を洗練されたスタイルで紹介して高く評価された(ハイテク大手のグーグルとマイクロソフトは、だらだらと的を射ない発表で評判を落としている)。細部へのこだわりでもジョブズ氏のような一端を見せ(指示が細か過ぎるとの声もある)、ジョブズ氏と同様に、会社を新しい、予想外の方向へと導く意思もある。

難点: キンドルがあるとはいっても、アマゾンの中核はコンテンツ事業にある。電子書籍やデータストレージを提供する会社の経営者が、パソコンや携帯電話、音楽プレーヤーのメーカーと同じような熱狂をかき立てることができるだろうか。

マーク・ザッカーバーグ氏(フェイスブックCEO)

ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏は、ガレージでアップルを創業した。ザッカーバーグ氏はハーバード大学の寮で創業した。インターネットの使い方を変えさせたソーシャルネットワークサービス(SNS)の経営者として、ザッカーバーグ氏は恐らく、ジョブズ氏と同様、誰もがその名を知っているハイテク業界で唯一の経営者だろう。同氏は何百万ものユーザーが使うことになる製品を生み出し、カジュアルスタイルというトレードマークさえ定着させた。ザッカーバーグ氏のフード付きスウェットは、今やジョブズ氏の黒いタートルネックと同じくらい象徴的になった。

難点: 公の場で話すことはうまくはなったが、製品の売り込みにおいて、ジョブズ氏のカリスマ性にはまだ到底追い付いていない。製品の売り込みでは中心的存在というよりは、舞台裏のアイデアマンといった存在だ。しかも、フェイスブックの株価はグーグルやアップルを追うような展開にはならなかった。

マリッサ・メイヤー氏(ヤフーCEO)

グーグル出身のメイヤー氏がシリコンバレーでどれほど好かれているかは、7月にヤフーのCEOに就任した時に、ヤフーが経営危機的な状況にあったにもかかわらず、同氏に付いて来た人数の多さが物語っている。グーグルでは20番目の社員として、クリーンなデザインから検索ページに至るまですべてを手がけ、グーグルを代表する1人になった。

難点: ヤフーは好転し始めたように見えるものの、まだまだ先は長い。もしメイヤー氏が劇的な再生を実現できれば、ほとんど誰も予想しなかったことを成し遂げることになる。もしできなかったとしても(前任の4人のCEOはすべて失敗した)、同氏の評判はそれほど傷つかないだろう。

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