日本の「スーパーファン」、五輪無観客開催の悲しみ語る チケット4万ドル近く購入
今回、選手たちにとって観客席からの声援がないのは非常に大きな痛手になるだろうと、滝島さんはみている。選手たちの家族が会場に来られないことに無念さをにじませつつ、せめてテレビの前では全員で声援を送ってほしいと続けた。
今大会では、メディア関係者と一部の要人のみが観戦を許される。大会はパンデミック(世界的大流行)の発生を受けて、昨年の夏から1年間延期されていた。
五輪当局者らによる無観客開催の決定は、新型コロナの感染拡大防止を念頭に置いている。日本は最近、感染者数の増加を受けて4度目となる緊急事態宣言を発令。先週は東京だけで、1日当たりの新規感染者数が1000人を超える日が続いた。
しかし滝島さんは、感染に関するリスクは低いとみている。毎日数百万人が東京の地下鉄を利用している現状では特にそうで、無観客の決定は数字ではなく感情に基づいたものだと指摘する。
滝島さんの考えでは、サッカーの試合を開催した欧州諸国の判断は正しかった。日本政府と東京五輪の大会組織委員会には大いに失望しているという。
そのうえで、英国や米国と日本との最大の違いとして、日本の場合は政治判断が遅く、リスクを取ることができないと付け加えた。
落胆している滝島さんだが、今回の経験を理由に五輪の「スーパーファン」をやめるつもりはない。
五輪開催国を訪れての応援は死ぬまで続けるとし、移動が可能なうちはすべての大会を開会式から閉会式まで観戦する計画だと明かす。そのうち記録は更新できると、滝島さんは語った。