「私はトランス女性で母親」　エズラ・ファーマンが告白

（ＣＮＮ） 米国のミュージシャン、エズラ・ファーマンさんがＳＮＳを通して自分はトランスジェンダー女性だと明言し、２年以上前に母親になっていたことを告白した。

ファーマンさんは２０日、インスタグラムに長文を投稿。これまでたどってきたのは「楽な道ではなかった」としたうえで、「今は自分が女性だという事実を受け入れている。私にとってそれは複雑なことだけれど、女性であることはどんな場合も複雑なものでしょう」と指摘した。

トランス女性は生まれた時の性別が男性、性自認が女性のケースを指す。ファーマンさんはこれまで、男女どちらの枠にも当てはまらない「ノンバイナリー」を名乗っていた。「女性」という言葉を使うことにためらいがあったと明かす。

子どもがいることも公表していなかった。そのことで良し悪しを判断されたり、自分と家族だけの問題を他人からとやかく言われたりするのが嫌だったからだという。

それでも公表しようと決めたのは、自分の性に疑問を抱く人々に、トランスジェンダーでも親になれることを知らせたかったからだ。

「私たちの子どもが生まれた時、トランス女性が子どもを育てている例はほとんど見たことがなかった」と、ファーマンさんは振り返る。

「幸せに自己実現を果たして、トランスジェンダーを告白し、しかも親にもなることができるなんて、かつては思ってもみなかった。でも本当はあり得ることで、今の私がその実例です」と書いている。